TAB譜に「×」って書いてある!いったいどう弾くの?って悩んでいるあなた。
こんにちは、逸です。
この×印は、わたしがギターを始めた頃に、めちゃくちゃ困ったことなんです!
逸
×って何なの?
※今回はYouTubeの動画もあります。
同じ内容なので、お好きな方で見てくださいね。
今回は、
「ブラッシング。カッティング」、「グリス(グリッサンド)」
について開設します。
「ピックスクラッチ・単音カッティング・チョップ奏法」は、
後編で解説しています。
逸
目次をタップして、
好きなところから読んでね!
×印って、何奏法?
まず、×印。
いろんな弾き方があります。
もっと言うと、
「×印は○○奏法」と決まっておらず、
×印を使って、いろんな弾き方・奏法が表現されています。
これがうまく弾けると、
曲に疾走感を出すことができたり、
曲の「味」を出すことができて、
「聴く人の心を動かすギター」を弾くことができますよ!
今回は、
当時のわたしが分からなかったことに焦点を当てています。
もし、別の疑問が湧いてきた方は、コメントで教えてください。
カッティング・ブラッシング
例えば、こんなTAB譜があります。
このようにストロークの所々が、
数字ではなく、×印になっている時があります。
×印の部分はどう弾くのか。
まずは左手に注目してください👇
このように、
押さえるのではなく、
弦に指が触れていて&音が出ない状態
…つまり「ミュートされた状態」にします。
この状態で、ピックで弦を弾きます。
通常のストロークみたいに、普通に弾いて大丈夫!
アンプに繋いで弾くと、機械的な「ザッ」とか「チャッ」という音が出ます。
このような音を「ブラッシング音」といって、こういった奏法を「ブラッシング」といいます。
・・・ただ、わたしはこれが分かっていても、
実際にTABを見ると、
ポンポン疑問が湧いてきたんですよね💦
このTAB譜を見てください。
このように、頭が×印のとき…つまり、ブラッシングから始まるフレーズです。
この時に、
①「どの弦をピッキングするか」
②「左手は、どの位置でミュートをしておくか」
この2つについて、すごく悩みました。
①どの弦をピッキングするか
このTAB譜では、上側に×印が付いています。
1,2,3弦に×してあるような状態ですね。
これは、基本的に1,2,3弦を弾く場合が多いです。
が!
一度全体を通して見て見ましょう。
ブラッシング後は、2,3弦を弾いていますね!
全体的に細い弦(プレーン弦)寄りを弾いているわけです。
そのため今回は、
「1,2,3弦を目がけてピッキング」しましょう。
「絶対他の弦に触ってはいけない!」という厳しさはないので、
多少隣の弦を弾いてしまっても、大丈夫!
ブラッシングの4つの音が全て同じ音になるように、
意識しながら弾いてみてください。
②左手は、どの位置でミュートするか
これも、
絶対にこの位置、という決まりはありません!
基本は、
次のフレーズが弾きやすい場所でミュートすること
を基準にしてみましょう。
弾き方は「初級編」と「応用編」に分けて解説します。
逸
弾きやすい方で弾こう!
【初級編】次の音が弾ける形でミュート
左手は、次の音の準備をしながら、
(このTAB譜では3弦の9フレットと、2弦の12フレット)
弦に触れてミュートします。
押さえません!
弦に触れてミュート状態にします。
この状態のまま、ピックで弾けばOKです。
つまり、「いつでも次の音が弾ける形にして、ミュートをする」ということですね。
ミュートをするときは、
中指・薬指も使って、
6つの弦すべてをミュートできるようにしましょう。
【応用編】ハイポジションでミュート
次は、応用編。
こちらは、ギターの根本を持つような形で、ハイポジションで弦をミュ ートします。
👇🏻この場所でミュート&ブラッシングをします。
次に弾くフレーズよりも、
ハイポジション(ギターのボディ寄り)ということです。
こうすると、左手の動作が大きくなるので、
全然関係ない場所からスタートして、
パッとフレーズに切り替えていくのが、
(わたしがめちゃくちゃ好きな弾き方です!)
実際に、たくさんのギタリスト方がやっていますし、
きっと「心に残るステージパフォーマンス」に
役立つと思いますよ。
ブラッシングに慣れてきたら、是非やってみてください!
このフレーズは、全体的にハイポジション寄りを弾いていますね。
フレーズ全体が高い音になるので、音のバランスが良くなるから、
という理由です!
逸
好きな音が出る場所で弾こう。
グリス、グリッサンド
グリッサンドは、指板の上をすべらせることで、音に動きをつける奏法です。
音をなめらかに高くしたり、低くしたりできます。
でも、このように×印がグリッサンドになるときもあるんです👇🏻
「×の音って、どこ?」
と、最初はとっても戸惑いました汗
でも、大丈夫!
×印のグリッサンドって、意外と簡単にできるんですよ。
わたしの疑問
当時のわたしは、普通のグリッサンドはできるのに、
×印になると、途端に弾けなくなっていました💦
普通のグリッサンドとは、このように数字で書いてあるグリッサンドのことです👇
これらは問題なく弾けていました。
つまりわたしの、「×印のグリッサンドが分からない」っていうのは、
「何フレットから弾き始めていいか分からない」
ということだったんです。
×印グリッサンドの弾き方
まず、覚えて欲しいのが、
×印のグリッサンドは、
始めの音も、終わりの音も正確には決まっていない、ということです。
そのため、
いくつか例を挙げて説明しようと思います。
まずは、この頻出グリッサンドから!
「ブゥーン!!」勢いのあるグリッサンド
皆さん、
サビの直前などで、「ブゥーン!!」という
キメのギターを聴いたことはありませんか?
そう、それです!
この音は、上のTAB譜のように、
×印のグリッサンドで書かれています。
最初に注目してもらいたいのは、
左手で押さえる弦について。
このグリッサンドは、下側に×印がしてありますね。
4,5,6弦をまとめて×してある状態です。
ですが、「必ず4,5,6弦を押さえなさい!」という意味ではありません。
4,5,6弦「辺り」を押さえる、という大体の感覚で弾いて大丈夫です。
👇わたしの場合だったら、こうやって弾きます👇
- 中指を使って、5&6弦をまとめて押さえる。
- 5&6弦あたりをピッキングする。
- 押さえながら、ヘッドの方向にすべらせていく。
※4弦は、わたしは押さえていない部分もあると思います。
「大体」で弾いているので、
右手も左手も、4,5,6弦を全部押さえて&全部弾こう・・・と細かく考えてはいません。
ですが、
下の画像のように、3本の指できっちり3つの弦を押さえる必要はありません!
何本かまとめて押さえていく、というイメージで弾いてください。
弾き始めは、大体15フレット辺りから弾き始めて、
「押さえたまま」ヘッドの方向にすべらせていきます。
その後、大体5フレット辺りまですべらせら、左手の力を徐々に抜いていって、
そのまま3フレット辺りで、完全に力が抜けた状態になります。
これを素早くやると、「ブゥーン!!」という勢いのある音になります。
これを曲の始まりで弾いたり、ベーシストと一緒に弾くことで
勢いが出たり、バンドの一体感が生まれたりします。
ただ、15フレットから弾き始める・5フレット辺りで力を抜き始める、などは
あくまで目安です。
そのため、この2つのポイントを頭に置いてやってみましょう!
① 音楽と聴き比べながらやる。
② グリッサンドの前後の音を見る。
・・・でもある程度慣れがないと、分かりにくいかもしれませんね。
では、それぞれのポイントに例を挙げてみましょう!
①音楽と聴き比べながらやる。
いきなり、耳で聞いて判断するのは難しいかもしれないので、
「こんなグリッサンドもあるよ」というのをお伝えします。
抑揚のあるグリッサンド
先程と同じTAB譜ですが、
もっと抑揚のあるギターを聞いたことはありませんか?
そんな時はこう弾いてみてください👇🎧
先程(前の章で解説したグリッサンド)と違いが分かりましたか。
先程のをグリッサンド1、今のをグリッサンド2とすると、
グリッサンド1
グリッサンド2
比べると、グリッサンド2の方が抑揚があって、音の変化が大きいですね!
この2つは、
「グリッサンドを押さえ始める場所」と「左手の道順」が違います。
「押さえ始める場所」について。
今回は、10フレット辺りから押さえ始めて、ピッキングして音を出し始めましょう。
4,5,6弦をめがけてピッキングするのは、同じです。
「道順」について。
左手は、最初グリスアップします。
グリッサンド1は「グリスダウンのみ」だったので、大きな違いですね!
15フレット辺りまですべらせたら、次は、折り返します!
折り返しが入ることで、
グリスアップの次は→グリスダウンに切り替わります。
左手は押さえたまま、
元来た道を戻ってヘッドの方向にすべらせていきます。
終着点(左手の力を抜く場所)はグリッサンド1と同じです。
「押さえ始める場所」と「道順」が違うだけで、結構雰囲気が変わるんです!
グリッサンド1&2の左手の動き
×印のグリッサンドは、
始めと終わりの音が正確に決まっていないので、
「だんだん押さえながら、だんだん押さえ終わる」という弾き方になります。
そのため、グリッサンド1も2も、
左手を勢いよく動かすことを意識してみてください。
先程、10フレットとか15フレットと言ったのはあくまで目安の位置です。
実際は、
始めと終わりのフレットに見当をつけ、左手を勢いよくすべらせます。
こうすると「だんだん押さえながら、だんだん押さえ終わっていく」という動きができるようになると思います。
グリッサンド①の場合。
始め・終わりのフレットの見当をつける👇
始めのフレットをめがけて、だんだん押さえ始める。
指は押えたまますべらせていきます。
終わりのフレットが近づいたら、だんだん力を抜きます。
グリッサンド2の場合。
始め・折り返し地点・終わりの3点を決めておきます。
始めのフレットの辺りからだんだん押え始めます。
折り返し地点まで、押さえ続けながらすべらせていきます。
折り返し地点を過ぎても、押さえたままです。
終わりのフレットを意識しながら、一気にすべらせていきましょう。
どちらのグリッサンドも、
見当をつけて一気にすべらせることで、
「だんだん押さえ始めて・だんだん押さえ終わる」動きになっています。
もちろん、今言ったフレットは目安です。 「弾き始めをローポジションで弾き始めたらどうかな」とか 「次はこのフレットで折り返そうかな」など CDの音に近づけるように、いろいろ試してみてください!
逸
いろんな弾き方で、弾き比べよう!
②グリッサンドの前後の音を見る
これはグリッサンドの
前に弾くフレーズと後に続くフレーズを見る、
ということです。
例えばこのTAB譜。
これも、わたしが当時弾くのに苦労したフレーズです。
上側に×印が付いていますが、これも、1,2,3弦辺りを弾いていくというイメージで大丈夫です。
「どこから左手を押さえ始めるか」ということですが、
これは「グリッサンドの前後の音によって変わる」と考えてください。
グリッサンドの前は14-16フレット。
グリッサンドの後は4-5フレット。
つまり、左手はヘッドの方向に移動しています。
そして、その間のグリッサンドは、グリスダウンです。
左手は同じヘッド方向に移動します。
フレーズの移動もヘッド方向。グリッサンドもヘッド方向。
つまり「前の音と後の音をグリッサンドでつなぐ」という
イメージで弾くといいですね。
ですが!今のわたしだったらこう弾きます。
前の音(14-16フレット)を弾いた後、
「左手はその形を崩さずに」グリッサンドをします。
前の音は、人差し指と薬指を使って押さえますが、
「その薬指を残して」グリッサンドをします。
グリッサンド時は、
薬指を1弦側に寝かせるような感じで、1,2,3弦を押さえます。
前の音で234弦を押さえていた薬指を、
1弦側に倒すようなイメージです。
つまり、16・15・14フレットくらいからグリッサンドを始めていることに なります。
グリッサンドを終わる場所も、次のフレーズが弾きやすい場所で終わりましょう。
「前の音と後ろの音の、間をつなげばいい」ので、 大体の位置で大丈夫です👇
薬指1本ではうまく力が入らないと思うので、
グリッサンドの最中は、人差し指・中指を、薬指に添えるような感じですべらせます。
(添えるだけで押さえる必要はありません。)
このように、前の音を押さえた形をほぼ崩さないでグリッサンドをすることで、
動きを最小限にできるし、フレーズ全体もなめらかに聞こえると思います。
逸
グリッサンドは前後の音も大事!
おわりに
以上×印のグリッサンドでしたが、
「思ったよりざっくりしているな」って思いませんでしたか?
TAB譜では細かく書いてあります。
音源をTAB譜に起こす会社 の方が、
わかりやすく、見える形にしてくださっています。
でも、
実際どう弾いているかは、
× 印のグリッサンドは、
疾走感や、音を自然につなぐ役割があるので、
フィーリングも大切になると思います。
なので、
「音楽と聴き比べながらやる」「グリッサンドの前後の音を見る」
「どのフレットから始めたら、次の音が弾きやすいかな」
と、試しながらやってみてください。
逸
後編へ続くよ!
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