今回は、
ギュイーン、ブーン、ピーなど「効果音みたいな音」の出し方が分からない。
とお悩みの方に向けて、
エレキギターの特殊奏法を「5つ」弾き方解説します。

皆さんこんにちは、作曲家の逸@itsu_guitaristです。
エレキギターって、
弾き方が知りたいけど、そもそも何奏法か分からない!ってことが多いと思うので、
「ギターの音」から、どんな奏法か探せるように解説しました。
ぜひこの記事を参考にして頂き、
あなたが今一番弾きたい曲を弾きましょう!

ギターをもっと好きになろう。
▼Youtubeでみたい方はこちら。
「音」から探す!エレキギターの特殊奏法
今回解説するのはこちらの5つ。
ファーン、って遠くから聞こえてくる音・・・「フィードバック」
ブゥーンって音、ネックの上ですべらせる弾き方・・・「グリッサンド(グリス)」
ポーン、って教会の響き・・・「ハーモニクス(ナチュラルハーモニクス)」
ピーピー、って鋭い音・・・「ピッキングハーモニクス」
ギュイーン、ギャギャギャギャ、って尖った音・・・「ピックスクラッチ」

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好きなところから読んでね!
では皆さん、ギターを持って一緒にやってみましょう!
フィードバック
フィードバックとは、ギターのピックアップをアンプに近づけ、
スピーカーとギターが共鳴する音を出すテクニック。
やり方を簡単に言うと、
ギターをジャーンと弾いた後、

ピックアップをギターアンプに近づけると、

ファーンという反響音がでます。


左手・右手何も弾かなくてもこの音が出ます!
ただ、鳴らすのにちょっとコツが必要で、
初めての方は、次の3つのセッティングを参考にしてください。
【フィードバックを鳴らしやすいセッティング】
- 「ボリューム・ゲイン・トレブル」を上げる
- アンプの「鳴りやすい場所」を調べておく
- 「ローポジション」で鳴らす

それぞれ説明するよ!
①「ボリューム・ゲイン・トレブル」を上げる
これはギターとアンプの設定です。
ギターは、
ボリューム&トーンノブを全開の10に、ピックアップセレクターはリア側を選択します。
ピックアップセレクターは、
ストラトタイプの方は、一番エンドピン寄りになるように。

レスポールタイプの方は、TREBLE側にします。

アンプは、ボリューム&ゲイン&トレブルを上げましょう。

全部MAXにできればいいですが、
騒音の心配がある方は、ゲイン&ボリュームを「6くらい」から始めて、
出せる音量まで上げてみてください。

動画はエフェクターなしで、
アンプに直挿しでやってるよ。
②アンプの「鳴りやすい場所」を調べておく
ギターを近づけるのは、アンプのスピーカー部分(音が出るところ)ですが、
「どの位置・どの角度で」近づけると音が出やすいか、あらかじめ確認しておくのがおすすめ。
このアンプは、音の出口が4つあるので、
▼それぞれの場所に近づけて調べたり、

▼ギターの角度を変えたりして、


フィードバックの音が発生しやすい「ポジション」を探しておきましょう!
フィードバックの練習は、
スタジオのアンプでやるのがおすすめです。
家庭用の小型アンプ(17W)や、
ストリートで使ってるRolandのアンプ(最大50W)でやってみたこともあるんですが、
▼こんなの
フィードバックではなく、
ハウリング(キィーン!って頭痛くなる音)になりやすかったです。
③「ローポジション」で鳴らす
はじめのうちは、
「ギターをジャーンと弾いてから→ピックアップをアンプに近づける」
とフィードバックが出しやすいです。
その時、ローコードまたは開放弦など低い音でジャーンとやるのがおすすめ!
ローコードは何でもいいですが、
AやEのパワーコードなどは押弦しやすいですよ。
補足:一切弾かなくてもフィードバックはできる
実は、フィードバックの出やすい「アンプの位置」が分かっていれば、
ギターを持って、ただアンプに近づくだけでフィードバックの音は出せます。
▼3:42〜
先ほどのポイント②で、
アンプのスピーカーの「位置」とギターの「角度」がしっかり分かっていれば、
このように、弦に一切触れないでフィードバックを鳴らすこともできますよ!
グリッサンド(グリス)
一言でいうと、
弾きはじめ or 終わりの音がはっきりしない「スライド」のようなテクニック。
▼このようなグリッサンドの弾き方は、
左手で弦を2〜3本まとめて押弦し、右手でピッキング。

(左手は「指の腹」を使って456弦を押弦してます)
左手は押さえたまま、フレット上を勢いよくスライド!


ブーンと唸るような音が出せるよ。
弾き方をもう少し詳しくみていきますが、
ここではよく使われる「2つのグリッサンド」を解説します。
- 基本のグリッサンド
- 抑揚のあるグリッサンド
基本のグリッサンド
▼こんな音
①まず主に「中指」を使って「指の腹」で4,5,6弦の15フレットあたりを押さえ、
右手はそれと同時にピッキング。

このとき、押弦するのは必ず4,5,6弦じゃなく、5,6弦だけでもOKですし、
14フレットでも16フレットでも大丈夫。
ピッキングも4,5,6弦を目安に弾くんですが、
5,6弦だけになっちゃってもOKです。

「その辺り」を押さえる。というのが、
グリッサンドの一番のポイント!
②左手は「押さえたまま」ヘッドの方向にスライドしていきます。

③その後、大体5フレット辺りまでスライドしたら、左手の力を徐々に抜いていき、

④そのまま3フレットあたりで完全に力が抜けた状態になります。

これを素早くやると、ブーンという音になるよ。
TAB譜にはこのように表記されます。

抑揚のあるグリッサンド
▼こんな音

ブゥー↑ン↓って表情がついてる。
基本のグリッサンドとは、
「弾き始めに押さえるフレット」と「道順」が違います。
①まず10フレットくらいから弦を押さえ、ピッキング

②次はギターのブリッジ方向にスライド(グリスアップ)

③15フレットあたりまで滑らせたら、折り返し、今度はネック方向へスライド!


④その後だんだん左手の力を抜いていく。というのは「基本グリッサンド」と同じです。


左手を離す場所(フレット)は一緒だよ。
「弾き始めに押さえるフレット」と「道順」を比べると、
▼基本のグリッサンド

▼抑揚のあるグリッサンド

こんな違いがあります。
ナチュラルハーモニクス
これは「左手」がポイント!
弦を押さえるとき、普通はフレットとフレットの間を押さえますが、
ナチュラルハーモニクスでは、
フレットの「真上」で、弦に「触れるだけ」にすることで、
リバーブをかけたようなポワーンという音になるんです。

難易度低めだから、やってみよう!
手順は、3つ!
左手はフレットの「真上」の弦に触れておく

右手でピッキングする

ポーンと音が響いてきたら、触れていた左指を離す。


指を離さないと、音が止まっちゃうから注意。
また、ナチュラルハーモニクスには出しやすいポイントがあります。

図のように、「5,7,12フレット」がハーモニクスを出しやすいので、
まずはこの位置で練習を始めてみてください!

おしゃれ系にもロックにも合う奏法だよ。
ピッキングハーモニクス
ローポジションを押さえているのにピキーンと高い音が響く。あらまあ、どうしたことか!
これは「右手」がポイントの奏法です。
簡単にいうと、
弦をピッキングするのと同時に、ピックを持った親指を弦に触れさせる。

すると、ピーという高音のハーモニクス音になります。
(左手は弦を押さえたままでOK)

イメージは、
「ピックを持ったまま、親指で指弾きする」感じ。
こう意識すると、いいタイミングで右親指を当てられます。

親指に集中!
不思議な魅力のあるピッキングハーモニクスですが、
きれいに音を出すために、次の3つをチェックしてみてください。
【ピッキングハーモニクスのポイント】
- 音を歪ませる
- ピックの持ち方・弾き方・弾く位置
- 左手でビブラート
①音を歪ませる
フィードバックの時と同じじゃん!と思うかもしれませんが、そう、同じ!
ギター&アンプのボリュームとゲインを上げておきましょう。
ギターのボリューム&トーンノブは、全開の10に。
ピックアップもリア側を選択。
▼ストラトタイプ

▼レスポールタイプ

アンプもゲイン&ボリューム&トレブルを高めに設定。

GAIN(ゲイン)がないアンプの場合、
「ディストーション」など歪み系のエフェクターを使うと、
音を太く・激しくすることができますよ。
②ピックの持ち方・弾き方・弾く位置
ピックはこのように深く持ちます。

(先端が隠れるか隠れないかぐらい)
右手は、まず先に弦を弾いて、

次に弦に触れる。という順番です。

基本的にギターは、ピックと弦が並行になるようにピッキングするものですが、

もし「ハーモニクスが出にくい」という場合は、
少ーし、順アングルにピックを当ててみてください。

こうすることで、親指を弦に触れさせやすくなります。

ちょーっぴりナナメに。
そして、ピッキングする「位置」にも注目。
ピッキングする位置によって、
ハーモニクスが出やすいところ・出にくいところがあるんです。

「ブリッジ付近」ではたとえ正しくピックを持っていても、
うまく音が鳴りません。

このギターは2つのピックアップの間くらいが一番鳴らしやすかったです。

なかなかいい音が出ないなと思ったら、
弾く場所を徐々に移動させて、音が出やすい位置をピッキングしましょう。

どこで、弾くかも大事。
③左手でビブラート
絶対やらなきゃいけないわけではないですが、
かっこよく聴かせたい!って方にぜひ試してもらいたいのが、
ピッキングハーモニクスをした後、左手でビブラートをすること。

▼ビブラートなし
▼ビブラードあり
曲によってビブラートがいらない場合もありますが、
ここぞって時にビブラートを取り入れると、
ガツンと音が響いて、見せ場を作れますよ!

スマートにキメよう。
ピックスクラッチ
これはピックを弦にこすりつけて、引っかいたようなノイズを出す奏法。
簡単にいうと、
ピックの側面を5,6弦などの「巻弦」にこすりつけて、

巻弦の凸凹を利用して音を出します。

こすりつけ方は、主に「2通り」!
ピックを使う面は一緒なんですが、

①ピックの先端を自分に向けてピックスクラッチ

②ピックの先端を床側に向けてピックスクラッチ

よく見るのはこの2通りです。
どちらでやってもOKなので、やりやすい方法でやってみてください。

わたしは①でやってるよっ。
ピックスクラッチをする時は、
以下の3つのポイントを意識するといい音が出ます!
【ピックスクラッチのポイント】
- 音を歪ませる
- ピックを垂直に当てる
- ピックアップの上からこすりつけ始める
①音を歪ませる
先ほどのフィードバックと似てますが、
ギターとアンプの「ゲイン・ボリューム・トレブル」を上げましょう。
ギターのボリューム&トーンノブは全開の10。
ピックアップセレクターはリア側を選択します。
▼ストラトタイプは、リア側(エンドピン側)に。

レスポールタイプの方は、TREBLEに。

アンプもゲイン&ボリュームを上げ、トレブル強調の設定にします。

「音を歪ませる」ことでピックスクラッチの音が出やすくなるので、
特にゲインは多めに上げましょう。(動画ではほぼ10で弾いています)
「エフェクターは要るの?」
って質問をもらったんですが、なくてもできます。
動画でも「エフェクターなし+ボリューム&ゲインほぼフル10」でやっています。
もしエフェクターを使いたい場合は、
「ディストーション」など歪み激しめ系を使ってみてください!
▼例えばこんなの
②ピックを垂直に当てる
基本的に、ピックは「弦に垂直になるように」当てましょう。

慣れてきたら角度をつけてやるのも面白いですが、
はじめのうちは、垂直に当てる方が音が出やすいですよ。
③ピックアップの上からこすりつけ始める
ピックは、ギターのピックアップの上あたりを狙って、こすりつけ始めましょう。

弦にドンと尻もちをつかないよう、
ピックでスライディングするように、すべり込みながら弦にこすりつけていきましょう。


立ち止まらず、真っ直ぐすべらせていってね!
この時、左手は軽く弦に触れてミュートしておくのがベスト!

今、ボリュームもゲインも上がっていて、
左手を離してやると、かなりうるさいピックスクラッチになります笑

ピックスクラッチする場所よりローポジションならどこでもいいので、
ミュートして余分なノイズを防いでおきましょう!

補足:ピックは削れます!
誠に残念なお知らせなのですが、
ピックスクラッチをした後のピックは、ギザギザに削れてしまいます・・・嗚咽

でもこれで正解。削れて正解なんです!
画像のは20回くらいピックスクラッチした後のピックですが、
ここまでギザギザになると、ピッキングの最中に引っかかってうまく弾けなくなるので、
こうなったらもうお取り替えです。笑

ピックは消耗品。
でもどうせ削れるなら、グイッと思い切ってやった方がいい音出るので、
お得なピックセットなどを使って練習してみてください!
▼1枚あたり38,5円のピックセット
サウンドハウス価格:税込385円(2025年2月時点)
まとめ
今回は、
以上、エレキギターの特殊奏法を5つ解説しました。
わたしがギターを始めたばかりの時、
ギター解説、◯◯奏法解説・・・ってたくさんあるけど、
「いや、その名前自体分からんのよ!」と思っていたので、笑
今回の記事で、
同じ悩みを持った方のお役に立てていたら嬉しいです。
読者の皆さん、ぜひ一緒にギターをもっと楽しんでいきましょうね!

最後まで読んでくれてありがとう!
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