「ギターのバッキングが思い浮かばない」
と悩んでいるあなた!
こんにちは、作曲家の逸@itsu_guitaristです。
今回は、
オリジナル曲にギターのバッキングをつけて、バンドで演奏するための方法
をお伝えします。
特に、
- エレキギターでバッキングをつけたい方
- 弾き語りじゃなくて、バンドで演奏したい方
- とりあえず1曲、完成させたい方
このような方に役立てて頂ける内容です。
実はわたしは、高校生の時にバッキング作りで挫折したことがあり、
「誰かもっと丁寧に説明してー!」ってずっと思っていました。
そのため、
「初めての方でも、最短でバッキングが作れるように」
わかりやすい言葉で解説します。
まずは1曲。
まるっと完成させることを目標に、一緒にやって行きましょう!
理論は極力なしでいくよ!
この記事は、
「曲のコード」が分かっていること前提でお話します。
まだメロディしかできてなくて、コードが分からない!
という方は、
まず先にこちらの記事で、
コードをつけてみてくださいね👇🏻
ギターのバッキングを付ける世界一かんたんな方法
わたしはいつもこの方法でやってます。
一番おすすめなのは、
複数の曲のバッキングを組み合わせることです。
手順は2つ。
①まず、
普段聴いている曲の中から、お手本にする曲を4つ選ぶ。
これは、あなたの曲と曲調が合っているもの*を選びましょう。
*テンポやジャンルが合っているもの
②次に、
お手本の曲のバッキングを、一部分ずつ組み合わせる。
という方法です。
例えば、
1つ目の曲からは、Aメロのバッキング。
2つ目の曲からは、Bメロのバッキング。
3つ目からは、サビ。
4つ目からは、Cメロ。
というように、
複数の曲のバッキングを組み合わせてひとつの曲にするという方法です。
これで充分!
この方法の問題点
ただここで問題になるのが、
自分の曲と同じ曲調のものを探すのって、けっこう手間!
ってことです。
例えば、ひとくちに「テンポが早い曲」といっても、
Bメロでちょっと静かになる曲。
Aメロが長く、Bメロなしでサビに行く曲。
など、いろいろありますよね。
そのため、
「複数の曲のバッキングを組み合わせよう」といわれても、
最初はなかなか難しいかもしれません。
時間かかるかも。
しかし今回は、最短でバッキングが作れるようになるのが目標!
そのためまずは、
「エレキギターらしいバッキングを作るためのポイント」
をお伝えして、
その次に、
「そのまま使えるバッキングパターン」
をご紹介します。
分かりにくいところがあれば、コメントで教えてくださいね。
エレキギターらしいバッキングを作るためのポイント
この中で、
「バッキングを自分で作ると、弾き語りみたいになっちゃう」
と悩んでいる方はいませんか。
わたしも最初の頃は、
「コードストローク」と「アルペジオ」しか思い浮かばず、
めっちゃダサいバッキングになって落ち込みました・・・。
拭いきれないアコギ臭💦
ですが、
エレキギターらしいバッキングを作るためには、3つのポイントがあります。
- 「パワーコード」を使う
- 「ブリッジミュート」&「ブラッシング」を取り入れる
- 「オクターブ奏法」が簡単で万能!
これに沿って作れば、
弾き語りではなく、バンドサウンドに合うバッキングができますよ!
「パワーコード」を使う
TAB譜だとこんな風に書いてあります。
これとか↓
これとか↓
基本のコードみたいに、6本すべての弦を弾くのではなく、
3弦~6弦の太い方の弦を使い、
2本または、3本だけ音を鳴らすコードです。
このパワーコードは・・・
「「「必須です」」」
使う場所は、
Aメロにも、Bメロにも、サビにも使えます。
なんなら、
1曲通してパワーコードで弾いちゃっても大丈夫です!
全然あり。
※ラルクの『READY STEADY GO』も、
ほぼほぼパワーコードで演奏されていますよ。
アコギで弾き語りをする時は、
6本の弦すべて使って、コードストロークをしていると思いますが、
パワーコードを使うと、
一気に「エレキっぽさ」、「バンドっぽさ」が出せるのでおすすめです。
「ブリッジミュート」&「ブラッシング」を取り入れる
使う場所は、
- Aメロ、Bメロ、サビ等どこでも使える。
- 実音*と組み合わせながら弾く。
など。
*実音とは、そのまま弦を弾いた音のこと。ミュートもブラッシングもしない普通の音のことです。
特に、
「実音と組み合わせて使う」ってところがポイント!
例えばこういうストローク。
こんな音になります。
これを、所々ブラッシングに変えて弾いてみましょう!
こちらはこんな音。
どうですか?
よりエレキギターらしくなったと思いませんか。
確かに、
アコギでもブリッジミュートやブラッシングで弾くことがありますが、
エレキでアンプやエフェクターを通して弾くと、
「ズンズンズン」「ジャキッ」「ザザッ」など、
エレキにしか出せないインパクトのある音になります。
こーれがまた、かっこいい!!!
「オクターブ奏法」が簡単で万能!
「オクターブ奏法」は、
もう一歩進んだ奏法ですが、
弾き方が簡単なのでおすすめです!
TAB譜ではこのように書いてあります↓
これもオクターブ奏法↓
(×印があるけど、オクターブ奏法。上のTAB譜と同じ弾き方)
使う場所は、
- イントロなどのリフ
- 場面が転換するところ
などがオススメです。
でも正直、
AメロBメロCメロサビ・・・どこでも使っていいよ!
イントロをオクターブ奏法で弾くと、サウンドに厚みが出ます。
※『夏祭り』のイントロもオクターブ奏法です。(0:28くらい~)
また、
場面が転換するところというのは、
例えば「Aメロ終わり、サビ手前、サビの終わり」など、
曲の区切りになるところです。
ブリッジミュート&ブラッシングでも充分カッコイイですが、
要所要所でオクターブ奏法を入れると、
「オカズ」を弾いている雰囲気が出せておすすめです。
エレキらしさ満点。
※これについては、後ほど詳しく話します。
(先に読みたい方→中級編その1「Bメロ」へジャンプ)
そのまま使える!バッキングアイデア4選
レベル別に4パターンお伝えします。
ここからは、
TAB譜→作り方を解説→TAB譜→解説・・・
という流れで進んでいきます。
TAB譜だけ見たい!という方は、
上の表のタイトルをクリックすると、TAB譜だけ見られますよ。
※コードとメロディは、
2022年12月26日公開のオンライン限定シングル『飛べ』を使用しています。
初級編 その1
全体像はこんな感じ。
Aメロ「パワーコードをブリッジミュートで弾く」
Bメロ「ジャラーンとコードを弾く」
サビ「パワーコードでストローク」
どうやってこのバッキングができたか、それぞれ解説するね!
Aメロ「パワーコードをブリッジミュートで弾く」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
「うわ、めっちゃ聞いたことある!」
って感じじゃないですか?
このパワーコード+ブリッジミュートは万能です。
なぜなら、
曲調・テンポに関わらず、どんな曲にも使える
からです。
ロックで激しい曲にも使えるし、
ポップでキャッチーな曲にもよく合います。
アップテンポな曲にも、
バラードにも使えます。
このようなバッキングは、
「Aメロ」で使われることが多い
と感じます。
迷ったら、
とりあえずAメロはパワーコードでブリッジミュート!
って、決めておくのもひとつの手ですね。
Bメロ「ジャラーンとコードを弾く」
弾いてみるとこんな感じ
メロディをのせるとこんな感じ。
「いや、ジャラーンってのばしてるだけじゃん!」
って思った方もいるかもしれません。
でも、これだって立派なバッキングです。
「かっこいいものが作りたいんや!」という気持ちも分かる気がしますが、
「理想が高すぎて、1曲も完成できない」
というのが一番ダメです。
ジャラーンって弾くだけだと、
かっこよさ10点かもしれません。
でも曲を完成できなかったら、
永遠に0点です💦
0点と10点じゃ雲泥の差!
学校のテストだって、
難しい問題でずっと悩んでないで、
飛ばして、簡単な問題からやりますよね?
バッキングも、
ある程度悩んだら、
「とりあえずジャラーンって弾いておいて、先に進む。」
この方が間違いなくスムーズに作れますよ。
たとえ簡単でも、1曲完成すると「うわ自分天才!」って、本当に感動できるよ。
今回わたしはBメロに使いましたが、
- Cメロで使う
- ラスサビの前半だけ使う
など、いろんな場所に使えます。
サビ「パワーコードでストローク」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
コードストロークは、
アコギでもよくやりますよね。
しかし、
「パワーコード」でストロークをすると、
弾き語りっぽさがなくなる
というメリットがあるんです!
もちろん、
基本のコードを使っていいですし、
実際たくさんの楽曲で使われていますが、
パワーコードは3~6弦だけを使うので、
- ストロークがコンパクトになって、テンポの速い曲・細かいバッキングが弾きやすい。
- ベースやドラムとの一体感が増して、曲に勢いが出る。
という効果があります。
エレキ×パワーコードの相性は抜群!
また、
「パワーコードって、2本の弦で弾くのと、3本で弾くのとどう違うの?」
ってことですが、
簡単にいうと、
- 音は同じ。
- 3本の弦で弾いた方が「厚み」が出る。
です。
どちらも使われているドレミの音は一緒ですが、
音がひとつ増えるので、コードにも厚みが出ます。
そのため,
今回のAメロは、
曲のはじめなので、2本の弦で弾くパワーコードにして、
サビは、一番盛り上がる所なので、
3本のパワーコードにしました。
ただ、これも決定事項じゃなくて、
「2本で弾く方が楽ちん。このパワーコードしか使わない」
って考えるのもアリ。
皆さんが弾きやすいように作ってみてください。
こうでなきゃいけない!ってのはないからね。
初級編 その2
全体像はこんな感じ。
Aメロ「パワーコードで、休符とブラッシングを取り入れながら弾く」
Bメロ「単音フレーズ風に弾く」
サビ「細かいストローク+ブラッシングで弾く」
それぞれ解説するね!
Aメロ「パワーコードで、休符とブラッシングを取り入れながら弾く」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
今回も、初級編その1と同じくパワーコードだけを使っています。
これを見ると、
パワーコードだけで、いろんなバッキングが作れる
と感じてもらえるのではないでしょうか。
このAメロは、前半・後半と2つに別れています。
前半は、パワーコード+休符*。
*音符を弾かず、休むこと
この部分は、
MONGOL800『小さな恋のうた』の2番Aメロと同じバッキングです。
※1:21~を聴いてみてください。
後半は、パワーコード+ブラッシング。
こちらは、『READY STEADY GO』の2番のバッキングをイメージしました。
※1:53~を聴いてみてください。
このように、
2曲から一部分だけ引用することでバッキングができます。
冒頭で、
「複数の曲のバッキングを組み合わせる」
とお伝えしたのは、まさにこのことです。
前半、後半どちらのバッキングも、
サビ以外のバッキングに使いやすい
と感じます。
後半のバッキングは、
静かな曲やバラードには使い辛いかもしれませんが、
前半のは、
意外とどんな曲調にも合うので、
これ👇🏻
Aメロはもちろん、
BメロやCメロなど、皆さんの曲に合うか試してみてくださいね。
シンプルなバッキングも、
組み合わせるとカッコ良くなるんだ!
Bメロ「単音フレーズ風に弾く」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
めちゃくちゃシンプルです💦
もしかしたら、
(僕orわたしは)
「もっとメロディアスなフレーズが作りたいんや!」
という方もいるかもしれません。
わたし自身、
ギターソロ以外でも無駄にピロピロしたいタイプなので、
気持ちも分かるような気がします。
・・・が、
単音のフレーズは、めちゃくちゃ難易度高いです!
難易度★★★★★
いきなりメロディアスなフレーズは難しいです。迷宮に迷い込みます!
登山だって、
いきなりエベレスト登ろうとする人いないですよね💦
低い山から徐々に慣らしていくはずです。
バッキング作りも、
簡単な単音フレーズが作れるようになってから、
徐々に難しいことしていきましょう。
その方が失敗も少なくて、
上達も早いよ!
このフレーズで注目してもらいたいのは、
- コードの構成音を使っていること
- ひとつのコードにつき、2音しか使っていないこと
この2つ!
まず、
前半のDm7・B♭・Cm・Fは、
全てコードを押さえた時の音を使っています。
このように、
コードの構成音を使えば、
間違いなくコードに合ったフレーズが作れます。
「じゃあ、4小節目のE♭とFはなんなの?」
と思うかもしれませんが、
これもコードの構成音です。
TAB譜だけだと分かりにくいので、
コード表にしましょう。
🔴に注目!
ぜひ、ギターを持って、
🔴の音を弾いてみてください。
左側と右側。
「ポジションは違っても、🔴の音は同じ」
ということが分かると思います。
ではなぜ、
右側のポジション(8フレット・10フレットの🔴)で弾かないかというと、
フレーズ全体にまとまりを出すため
です。
Bメロは、ずっと1~5フレットのローポジションで弾いてきましたね。
ここで最後の1小節だけ、
8フレット・10フレットのハイポジション寄りを弾くと、
最後のフレーズだけ浮いちゃって、
音のまとまりが悪くなると感じます。
そのためわたしは、
「フレーズ全体をローポジションで弾く」
と決め、
E♭でも、ハイポジションを使わないようなフレーズを作りました。
逆に、最初から最後までハイポジションで弾くのもいいね!
また、
「単音のフレーズを作ると、どれもアルペジオになっちゃう」
という悩みを抱えている人がいるかもしれません。
これには、
使う音を絞る
というのが簡単でおすすめです。
使う音を絞るというのは、
例えばDm7だと、
コードの構成音は「レ(D)ファ(F)ラ(A)ド(C)」ですが、
このフレーズでは、
「ファ(F)ラ(A)」の2音しか使っていません。
「たくさんの音を使ったらメロディアスになるだろう。」
と考えがちですが、
はじめのうちは、
使う音が増えるほど、
アルペジオになりやすいです!
コード感が強くなって、
「コードの音をバラバラに弾いているだけ」
に聞こえちゃうからだと思うよ。
2音しか使えないなんて不安!って思うかもしれませんが、
今のフレーズを、
ブリッジミュートで弾くだけでもイメージ変わりますよ!
ブリッジミュートで弾くとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
とにかく、単音のフレーズは難易度が高いです。
使える音を絞ると、
簡単に単音フレーズっぽくなるので、
ハードルが低く、挫折しにくい
という効果があるんです。
まずは、少ない音でやってみてください。
完成させることに意味があるよ!
サビ「細かいストローク+ブラッシングで弾く」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
一番注目して頂きたいのは、
パワーコードを使っていないこと
です。
ですが、
このTAB譜のようなコードを使っても、
- 細かいストロークにする。
- ブラッシングを織り交ぜて弾く。
この2つを使えば、
エレキギターらしいバッキングになります!
特にブラッシングは、
場所を変えるだけで、本当にたくさんのパターンができます。
中級編 その1
全体像はこんな感じ。
Aメロ「ブラッシングを混ぜてパワーコードを弾く」
Bメロ「ブリッジミュートでリズムを強調+オクターブ奏法で上昇フレーズ」
サビ「パワーコードで休符多めのストローク」
弾くのは簡単だけど、作るのがちょっと難しい。
まずはどれか1個だけやってみよう!
Aメロ「ブラッシングを混ぜてパワーコードを弾く」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
ポイントは、
ブラッシングを多めに入れていること!
弾き語りでこれをやると、
音があまり響かず、インパクトに欠けるんですが、
エレキギターは、
ブラッシング音が「ザザッ」「ジャキッ」と目立つので、
曲の勢いを表現することができます。
アンプやエフェクターで歪ませる、エレキならではの魅力!
では、どうやってこのバッキングを作ったかというと、
これも、曲の一部分を引用しました。
シド『夏恋』のAメロは、このようなバッキングなのですが、
このバッキングパターンを引用しました。
※0:59~のバッキングです。
また、このままだとちょっと複雑かなと思ったので、
最後のこの部分だけ使いました笑!
わたしが作ったバッキングと見比べてみるとよく分かると思います。
お手本にした曲は、「カッティング奏法」で弾いているので、
それをパワーコードで弾いていいかな?
と思うかもしれませんが、
全然オッケーです!
普通にやっていいよ。
ギターは、
いろいろなポジションでコードが弾ける楽器です。
今回は簡単に弾けるパワーコードを使いましたが、
ローコードを使ったり、
バレーコードや省略コードで弾いたり・・・
どんなコードで弾いてもオッケーです。
「このコードじゃないとダメ」って決まりはないので、
自分の曲に合うものを探してみてください。
悩んだら、とりあえずパワーコードでOK!
Bメロ「ブリッジミュートでリズムを強調+オクターブ奏法で上昇フレーズ」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
いろんな奏法の複合技です。
前半・後半に分けてみます。
前半は、
ブリッジミュート+ダウンストロークでリズムを強調
しています。
同じブリッジミュートでも、
初級編その1のAメロは、
ずっと一定のリズムなので、
単調に聞こえてしまうこともありますが、
今回のように、ダウンストロークを組み合わせて弾くと、
ブリッジミュートがより目立って、
曲のノリやグルーブを生み出すこともできます。
ちなみに、
これはSCARLET『LOVE SONG』のBメロを参考に、
わたしの曲に合うよう、
ストロークのタイミングを変えて作りました。
(ブラッシングも省きました・・・)
※1:06~のバッキングです。
後半は、
オクターブ奏法の上昇フレーズで、
サビ前を盛り上げること
がねらいです。
要所要所で、
オカズ的なフレーズがあるとアガるよね!
作り方は、
「コード進行に、後からメロディをつける」という作曲に似ています。
作曲というと、時間がかかる感じがしますが、
この3つのポイントを押さえると、
より早くフレーズが作れます!
- E♭で始まり、Fで終わる。
- 使えるフレットを「コードから」見つける。
- 「隣のポジション」を弾くのがおすすめ。
まず、
最初と最後の音に注目してもらうと、
最初の音はE♭(ミ♭)
最後の音はF(ファ)です。
ひとまず、難しいことは考えず、
コード進行が「E♭→F」になっているように、
オクターブ奏法も「E♭で始まり→Fで終わる」
「そうか、一緒かー。」
と思っておいてください。
次に、
「どのフレットを使っていいか分からない」
というのが、つまずきポイントだと思います。
ここで、
スケールの話をすると、一気に分からなくなるんですが、
曲の「ダイアトニックコード」を思い浮かべると、使えるフレットがすぐ分かる!
という裏ワザがあるんです。
今題材にしている『飛べ』は、Key=B♭なので、
ダイアトニックコードは、
B♭、Cm、Dm、E♭、F、Gm、Adim
です。
ダイアトニックコードを思い浮かべるというのは、
例えば、
はじめの6フレット&8フレットは、
指板で表すとこうなりますね。
あれ、これってどこかで見たことありません?
そう!
E♭コードの、
ルートの音(E♭)を押さえた形です。
E♭は、この曲のダイアトニックコードに含まれてますねー!
じゃあ次の5フレット&7フレットはというと、
Dmのルートの音(D)を押さえたもの。
Dmもこの曲のダイアトニックコードです。
その後も順に見ていくと、
Cの音。
B♭の音。
Fの音。
ここまで見ると、
オクターブ奏法は、ダイアトニックコードのルートの音だけ押さえたもの
と分かってもらえたのではないでしょうか。
オクターブ奏法で使えるフレットは、
指板全体で見ると、覚えるのが大変ですが、
その場でダイアトニックコードを弾けば、
使うフレットを見つけられます。
もしここで、
「スケールを覚えた方がやりやすい」という方は、
スケールでやってもらうのもいいと思います。
でも!!!
わたしと同じように、
「膨大なスケールを覚えるのが苦手」
という方がいたら、
この方法で使えるフレットを見つけてみてください。
慣れてくると、
5秒くらいでフレットが分かるようになるよ。大丈夫!
では、最後。
「実際にどうフレーズを組み立てるか」
ということです。
サビ前など、
「曲を盛り上げたい時」には、
「隣りのポジション」へ移動しながら、「上昇フレーズ」を弾くこと
が、取り組みやすいと思います。
このオクターブ奏法は、意外とシンプルで、
点線で半分に分けると、
隣りへ、隣りへ、
ひとつずつポジション移動しているだけなんです。
※使用しているポジション
また、
音の高さに注目すると、
前半は、音が低くなって、
後半は、高くなっていくので、
フレーズは、
下降して→上昇する。という流れになります。
(後半は、1箇所だけ音が低くなるけど、全体としては上昇フレーズ)
最終的に上昇する↑↑
音楽は、
「音が高くなっていくと、盛り上がりを感じる」という特徴があるので、
サビ前は上昇フレーズがおすすめです。
手順をおさらいすると、
まず、
コード進行を見て
「E♭→Fに行く」という流れをイメージします。
使えるフレットは、曲の「ダイアトニックコードの形」から見つけることができます。
そして、
「ポジションをひとつずつ隣りへずらして」フレーズを作ります。
この時、
ただ単にひとつずつ高い音にするのもいいですが、
(この曲だと、E♭→F→G→A→B♭→C→D→E♭→F。など。)
低い音・高い音を、行ったり来たりしながら、
徐々に音が高くなっていくフレーズ
にすると、
メロディが豊かに聞こえるし、
それに・・・
長いフレーズができて、場が持ちます笑!
サビ「パワーコードで休符多めのストローク」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
エレキギターでバッキングというと、
いかに指板を動きまわるか、
いかにたくさんの奏法を盛り込むか
考えがちですが、
バッキングって要は、
音符と休符の組み合わせ
です。
音符の長さと休符の組み合わせで、
何千、何万通り(もっとかも)のバッキングができます。
プロのジャズギタリストには、
「ド」1音だけでアドリブする方もいるんだよ。
初級編のようなバッキングが作れるようになったら、
ぜひ、休符を入れたバッキングを作ってみましょう。
中級編その2
全体像はこんな感じ。
Aメロ「3弦&4弦を使ったブリッジミュート」
Bメロ「オクターブ奏法でバッキング」
サビ「高音弦を使って軽やかなバッキング」
ちょっと趣向を変えて、
ポップスや、おしゃれ系に合うようにしてみたよ!
Aメロ「3弦&4弦を使ったブリッジミュート」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
ロックで頻出の「Aメロでブリッジミュート」ですが、
3&4弦で行うと、
軽めのサウンドになるので、
- リードギターやシンセ等、他の楽器を目立たせたい時
- ポップスやジャズ系の曲
などなど、
また違った雰囲気のバッキングが作れます。
と言うと、
「ただでさえコードが大量にあるのに、
3&4弦のポジションも覚えなきゃいけないの?」
って声が聞こえてきそうですが、
必ずしも、その必要はありません!
わたしも覚えてません!
フレットを覚えているわけではなく、
コードから、3&4弦のフレットを取り出しただけです!
こんな感じで、
コードフォームから導き出すことができます。
そもそもわたしは、
全フレットの音を覚えているわけではありません。
わたしが考えているのは、
どんな奏法にするか
だけです。
その後、
コードを弾いて、どのフレットを使うか見つけます。
例えば、
「1~3弦を使ってカッティングがしたいな。」
と思ったら、
基本のコードを弾いて、123弦のフレットを見つけます。
もちろん、全てのコードでやるわけではなく、
よく使うコード(G・F・Dなど)は、
身体が覚えているので、すぐフレットが分かりますが、
パッと思い出せないものは、
基本のコードフォームから、使うフレットを探してやっています。
回数重ねると、
身体が覚えていくコードもあるけどね。
アドリブをする方は、
スケールの知識が必要なのかもしれませんが、
「作曲、バッキング&ギターリフ&ギターソロ作り」については、
スケールを覚えなくても、わたしは問題なくできていますよ。
「こういう作曲もありかー。」
って、希望を持ってもらえたらいいな。
Bメロ「オクターブ奏法でバッキング」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
同じオクターブ奏法でも、
中級編その1では、
メロディが目立つ、アクセント的なバッキングでしたが、
今回は、
コード感が目立つ、脇役的なバッキングになっています。
おすすめは、
コード構成音を使うこと
こうすれば、
「曲にバッキングが合わない!」ということがなく、
比較的簡単にバッキングが作れます。
ただ、
「コード構成音を使ってね」だけでは説明が不十分なので、
このバッキングを作る時に、
わたしが考えたことをお伝えします。
またまた前半・後半に分けてお伝えするよ!
コード構成音といっても、
このバッキングでは、
前半・・・ルート音
後半・・・ルート音以外のコード構成音
が使われています。
ルート音もコード構成音のひとつだから、
つまり、「すべてコード構成音」だよ!
ルート音は分かりやすいですね。
Dm7の時は、D。
B♭のときは、B♭。
CmはC、FはF・・・
というように使う音が分かります。
問題は、後半の「ルート音以外を使う時」です。
しかし、
落ち着いて一つ一つ音を見ると、
だんだんフレットがハイポジションへ移動していますね。
つまり、音が高くなっています。
そして、今はBメロの後半。
つまり、サビ前です。
サビ前といえば、盛り上げ。
盛り上げといえば・・・?
・・・そうです!
こちらの後半部分も、
コード構成音を使った「上昇フレーズ」
になっているんです。
これも上昇フレーズ!
考え方としては、
ルート音をそのまま使ってもいいけど、
少し面白みに欠けるなあ。
→Dm7コードでは、
ルート音のD(レ)を弾いたけど、
D(レ)は、B♭コードの構成音でもあるよね。
→じゃあ後半は、
D(レ)から始まって、
だんだんハイポジションへ移動していく「上昇フレーズ」にしよう!
→Cmコードの構成音は、C・E♭・Gだけど、
Dの次だから、E♭がいいね。
→E♭コードは、E♭・G・B♭。
E♭だとダブっちゃうし、B♭は音が離れすぎてるし、Gがいいね。
Fコードは、F・A・C。
Gの次だからAにしよう。
・・・という考え方で、
後半のオクターブ奏法は、D→E♭→G→Aになりました!
だからBメロ全体で見ると、
このようになっています。
ただしこれも、
全コードの構成音を暗記している訳ではなくて、
例えば、B♭コードを押さえて、
弦を1本ずつ弾きながら、
「えっと、B♭(シ♭)・D(レ)・F(ファ)だったな。」
って思い出しながらやっています。
文章にすると長いですが、
実際10秒くらいしかかかりません。
ぜひ、コード構成音を使ってバッキング作りをしてみてください。
わたしは全コード覚えるよりラクだな。
サビ「高音弦を使って軽やかなバッキング」
弾いてみるとこんな感じ。
メロディをのせるとこんな感じ。
これ実は、「中級編その1のサビ」と全く同じストロークなんです。
一度比べてみよう。
中級編その1
中級編その2(今のバッキング)
2つを見比べて、
何が違うと思いますか?
・・・そう!
押弦するところが違いますね!
詳しく言うと、
その1ではパワーコードを使ったけど、
ここでは高音寄りの1~4弦を使っています。
カッティング奏法などに使われるコードフォームだよ。
ただ、またまたこれも全てのフォームを覚えている訳ではなく、
これまでと同じように、
基本のコードから導き出す
ことをしています。
例えば、1小節目のB♭。
押さえるフレットに🔴印をつけると、
これはB♭コード(6弦ルート)の、
1,2,3弦だけを弾いたものですよね。
そのため、
わたしは高音弦のコードフォームを暗記するのではなく、
一度B♭コードを弾いて、
そこから1,2,3弦を取り出して、バッキングを作っています。
基本コードから、
高音弦のフレットを導き出してるよ。
※5弦ルート・6弦ルートなど基本のコードは覚えていますが、
ハイポジションのフレットの位置は覚えていません。
これは、他コードも同じです。
このように、
基本コードから🔴の部分だけを使って、バッキングをしています。
ただ、3小節目のGmだけ特殊です👇🏻
基本のGmコードだと、
高音弦の音は🔴がついている、「3フレット」になります。
でも今回、前後の音を見ると、
6フレット~10フレットで構成されています。
そのため、
Gmの時だけ3フレットを使うと、コードチェンジをしにくくなります。
左手を大きく動かすと、
ミスタッチが多くなるし、テンポキープもしにくくなるよ。
そのため、このようにフレットを移動させました。
🔴を弾いてみよう!
フレットが違っても、どちらも同じ音だよ。
すると、
「3フレット押弦→7,8,9フレット押弦」になり、
全体のフレーズのバランスが良くなりました。
まとめ
今回は、エレキギターでバッキングをつけるには、
複数の曲のバッキングを組み合わせてひとつの曲にする方法
が、簡単でおすすめということをお伝えしました。
その際に、
- 「パワーコード」
- 「ブリッジミュート」&「ブラッシング」
- 「オクターブ奏法」
を取り入れると、
エレキらしいインパクトのあるバッキングになります。
また、そのまま使えるバッキングパターンを4通りご紹介しました。
↑クリックするとその章までジャンプできます。
いかがでしたか。
あなたの悩みは解決できましたか。
「エレキギターらしいバッキング」と聞くと、少し難しいと感じるかも知れませんが、
これを乗り越えると、
ギタリストとして、また1段ステップアップすることができます!
どうしても上手くできない時は、
今回ご紹介したバッキングパターンを、コードだけ変えて使ってみてください。
上手くやることではなく、完成させることが大事です!
わたしもまだまだ勉強中です。
ぜひ、一緒にギターの上達に向けて頑張って行きましょう!
今回使った曲、
ぜひ一度聴いてみてね!
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