「コード進行からメロディを作るんじゃなくて、
今あるメロディーにコードをつけたい!」
というギタリストの皆さん!
こんにちは、作曲家の逸@itsu_guitaristです。
今回は、
わたしが曲を完成させるまでに、
実際に行っていることをご紹介します。
今回の内容は
既にあるメロディーに、
後からコードをつけて、
ギターの弾き語りができるようにする方法
です。
先にコード進行を決めて、後からメロディを考える方法もありますが、
先にメロディーを考えても大丈夫です。
きちんと曲を完成させられます。
実際、わたしは毎回
鼻歌で「フンフ~ン」ってメロディーをつくり
→後からコードをつけて
→アレンジして
曲を完成させています。
最終的にこうなります👇🏻
こうなるまでにはいろんな過程があるので、
まず今回は、
今あるメロディーにコードをつけて、
弾き語りできる状態にするまでをご説明します!
目次から、好きなところへジャンプできるよ!
おおまかな流れ
- ワンフレーズ、ドレミで表す
- 曲のキーを見つける
- ダイアトニックコードを使ってコードを当てはめる
- コードをアレンジする(応用編)
このような順番でご説明していきます。
今回1番注目してもらいたいのは、
ダイアトニックコードを使ってコードをつける
ということです。
ダイアトニックコード。
ギターを練習している時に、
1度はこんな図を見たことがあるんじゃないでしょうか。
ダイアトニックコードは、
「曲のキーに合った7種類のコード」や
「ダイアトニック・スケール上に成り立つコード」と言われますが、
難しいことは抜きにして、
ようするに、
その曲の中で使って良いコード
ってことですよね!
ダイアトニックコード使っておけば、間違いないわけです。
そのため、
今あるメロディから曲のキーを調べて、
どんなダイアトニックコードが使えるかを探っていきます。
ちなみに、
わたしはⅦ7(♭5)を除いた、
6つのコードでやっています。
いろんな方法があるとは思いますが、
今回は音楽理論の話はできるだけしないで、
わたしが行っている、
6つのダイアトニックコードでコードをつける方法をお伝えします。
順番は、
- ワンフレーズ、ドレミで表す
- 曲のキーを見つける
- ダイアトニックコードを使ってコードを当てはめる
- コードをアレンジする(応用編)
このようにお伝えするので、
もうドレミが分かっている、
曲のキーが分かっているという方は、
目次から読みたいところへジャンプしてくださいね。
コードも、あとづけサクサク!
ワンフレーズ、ドレミで表す
えっ、ドレミとか、楽譜とか分からないよ?
という方も大丈夫です。
わたしも楽譜は書いていません👍
実際に曲を作る時もこんな感じ。
メモ書き程度で大丈夫です。
また、曲すべてをドレミにする必要もなく、
「サビをワンフレーズ、ドレミにする」程度で大丈夫!
これは、
曲のキーを知るため
に必要な作業で、
曲のキーが分かれば、
使えるダイアトニックコードも自然に分かります。
どうやってドレミにするの?
ドレミにする手順
手順は、こんな感じ👇🏻
- メロディーを声に出して歌う
- 歌いながらキーボード(またはギター)を弾く
- ドレミをメモする
「ドレミにするの、難しそう・・・」
って思う方もいらっしゃると思います。
ですが!
自分の思い通りの曲ができたら楽しそうですよね?
わたしも、一瞬でドレミにできるわけじゃありません。
口でメロディーを歌いながら、
逸「ラー♪」
🎹「ボローン♪」
逸「うーん違うな。ラー♪」
🎹「ボローン♪」
逸「うーん違うな…」
って、繰り返して音を見つけています。
ぜひ、一緒にやってみましょう!
メロディーを声に出して歌う
歌う、って簡単にできるんですが、
意外と大事です。
ドレミが分からなくても、
声に出して歌うと、
音の高い・低いが分かるようになりませんか。
これは、次のドレミにする段階で、とても役に立ちます。
歌えるようにするの、けっこう大事。
歌いながらキーボード(またはギター)を弾く
まず最初の1音、やってみましょう。
ドレミは、
ドド♯レレ♯ミファ・・・
って、12音です。
言ってしまえば、
12音の中に必ず正解があります。
家にあるピアノでも、けんばんハーモニカでもいいので、
ド・レ・ミっていうシールを貼ってチャレンジしてください!
イメージは、
口で歌ったメロディを耳コピする感じです。
この動画が役立つかもしれません👇🏻
(0:09くらいから解説が始まります)
1音できたら、こっちのもんです!
「メロディーを声に出して歌う」ことをやっていると、
今の音より高いのか・低いのかということが、分かると思います。
初めの1音は、12音の中から探しましたが、
次の音からは
今の音より高いか低いかで見当をつけて、ドレミを調べていくことができます。
動画の2:55からの解説を見てもらうと、
分かりやすいよ。
地道な作業に感じますが、
だんだん素早くできるようになってきますよ!
(慣れれば、ワンフレーズ5分でできるようになります)
楽器はキーボード・ギター・・・何でもいいですが、
ドレミが苦手という方は、
キーボードなどの鍵盤の方が、
シールや目印をつけられるので便利じゃないかな。と思います。
ドレミをメモする
今回はわたしの『それでも世界は美しい』のサビのワンフレーズを、
ドレミにしました。
動画では0:57~1:04の部分👇🏻
どれくらいの範囲でドレミにするか。
目安は、4小節程度です。
4小節を分かりやすくいうと、
合唱の時、
指揮者が「いち、に、さ~ん、し」って指揮するのが1セット。
これを4セットやる長さ=4小節です。
よくわからなかった方は、
曲に合わせて手拍子してみてください。
コンサート行った時みたいに、歌いながら手拍子します。
この手拍子16回分=4小節です。
曲のキーを見つける
キーは、
先ほど書いたドレミのメモと、
次の図を見て調べることができます。
この図とドレミのメモを見比べます。
注目してもらいたいのは、
♯、♭になっているところ
です。
キーボードなど鍵盤なら、
黒鍵(黒い鍵盤)を弾く時の音に注目してください。
まず、ドレミのメモを見て、♯、♭を探します。
今回は、ド・ファに♯がついていますね!
では、
図を見ながら♯が2つ付くものを探してみましょう。
すると、赤枠で囲ったように、
♯が2つ付いている、「DまたはBm」が見つかりました。
これがこの曲のキーです!
つまり、
曲のキーは、DまたはBm
だと分かりました。
え、なんで♯なの?
ド・ファの♯って、
レ・ソの♭と一緒じゃん!って思う方は、
この図を合わせて見てください。
♭で考えた場合も同じことです。
もし、
ド・ファの♯じゃなくて、
レ・ソの♭と考えた場合でも、
この図を見ると、
「Dの調」に当てはまります。
この「Dの調」というのは、
図のピンクで囲った部分と対応しています👇
この中からDを探しましょう。
すると、
一番下の段の真ん中に、Dがありますね。
このように、この方法でやっても
曲のキーは、DまたはBm
と分かります。
余談ですが、
♯♭が5以上つく曲は歌謡曲ではあまり見かけないので、
わたしは自分のメロディーを調整することがよくあります。
例えば、ドレミにした時♯♭がたくさんついたら、
自分のメロディーの方を半音上げたり下げたりして、
曲のキーを変えちゃいます。
わたしはカポタストを使わず、
レギュラーチューニングの曲を作りたいので、こうやってます。
メロディーの高さを変えたくない方は実践しなくていいですよ!
ダイアトニックコードを使ってコードをつける
使用するダイアトニックコード
やっと来ました!やっとです!
曲のキーが分かれば、ダイアトニックコードは自然に分かります。
今、『それでも世界は美しい』の
曲のキーは、DまたはBm
だと分かったので、
使用するダイアトニックコードは、
D,Em,F♯m,G,A,Bm
この6つです!
(基本的にⅦm7(♭5)やⅦdimは使いません)
「DまたはBm」ってどういうこと?どっちかに決めなくていいの?
と思われるかもしれませんが、大丈夫。
なぜなら、キーDもキーBmも、
「コードは共通しているから」です。
キーDとキーBm。それぞれ見比べてみましょうか。
分かりやすく色をつけてみましょう。
同じコードは、同じ色をつけました。
並びは違いますが、
使っているコードは共通していますよね。
もちろん、
コードの機能などが違うので、
キーDなのかBmなのかハッキリさせる方が良いとは思いますが、
弾き語りのために
使っていいコードを探す
だけならば、
メジャーキーかマイナーキーか決めなくても大丈夫です。
わたしがコードをつける時は、
メジャーキーかマイナーキーか、
はっきり決めてないよ。
コードをつける方法
まずは、「1小節につき1コード」でコードを当てはめてみましょう。
使用するダイアトニックコードは、
D、Em、F♯m、G、A、Bm
なので、
まずはこの6つだけ使ってコードをつけます。
わたしのやり方は、
「1小節ずつ、歌いながらコードを弾く」
→違ったら次のコードで、また歌いながら弾く
→違ったらまた次のコードで弾く
というものです。
でも、
当てずっぽうに全小節に6コードを試すのは、
さすがに現実的じゃないので、
わたしが考えるポイントをご紹介します。
ポイントは、こちら。
- キーのコードは終わりの小節に使われやすい
- メジャーコードorマイナーコードどちらが合うかを判断する
- よく使われる音のコードを使う
キーのコードは終わりの小節に使われやすい
キーのコードとは、
キーDの曲なら、Dのコード。
キーDmの曲なら、Dmのコード。という意味です。
みなさん、
お家にバンドスコアとか、楽譜とかありませんか?
一度見てみてください。
終わりの小節が、キーのコードになってる!
っていう曲が、結構あると思います。
終わりといっても、
一番最後の小節だけでなく、
サビの終わりの小節も見てみてください。
キーのコードは、曲の中で軸になるもの。
なので、
一番最後の小節・サビ終わりの小節など、
曲の区切りになるところで使われやすいんです。
「コード進行が安定する」などと言われるよ。
曲のキーを知るには、この図を参考にしてくださいね。
実は、この『それでも世界は美しい』もそうなっています。
下の画像はサビ全体のコード進行です。
この曲のキーは、「DまたはBm」でしたが、
サビ終わりの小節を見ると、Dになっています。
キーのコードが使われてますね!
もちろん、
こういう場合が多いというだけなので、
違うコードになる場合もあります。
ですが、
「終わりの小節は、まずキーのコードが合うかやってみよう」
と見当をつけるのにいいと思います。
メジャーコードorマイナーコードどちらが合うかを判断する
コード進行というと、
トニック・サブドミナント・ドミナントといった話がよく出ますが、
正直わたしはあまり考えていません。
わたしが重きを置いているのは、
それぞれの小節は、
メジャーコードかマイナーコードか、どちらが合うかを考えることです。
それぞれ
メジャーコード…明るい響き
マイナーコード…暗い響き
と考えて、
例えば、
サビの始まりは疾走感があるから、1小節目はメジャーコードかなと予想して、
メジャーコード(この曲ならD、G、A)からメロディーと合わせてみたり、
Bメロでちょっと暗くなるからマイナーコードかなと考えて、
マイナーコード(今はEm、F♯m、Bm)からメロディーと合わせて弾いてみます。
このように、
メジャーorマイナーを予想
→予想した方から先にメロディーと合わせて弾いてみる
という作業を繰り返しています。
トニック、サブドミナント…など、コードの役割を勉強するとより良いのかな、とは思うけど、わたしはあまり考えてないよ。
この曲で言うと、
「愛に家族に普通に~」の部分でちょっと暗い雰囲気になります。
そのため、わたしはマイナーコードが合うと予想して、
先に「Em、F♯m、Bm」をそれぞれメロディーと合わせて弾いてみました。
その結果、Bmがメロディーと一番よく合っていたのでコードに選びました。
よく使われる音のコードを使う
これは、
けっこうチカラワザなので、
めっちゃおすすめできるわけではありませんが、意外と使えます。
「よく使われる音のコード」とはどういうコードなのか。
もう1度、ドレミのメモを見てください。
「レ・ラ」が多いと思いませんか。
この「レ・ラ」をコードにすると、「D・A」になりますよね。
そして、今使っているダイアトニックコード
D,Em,F♯m,G,A,Bm
にも、「D・A」があります。
そのため、
メロディに「レ・ラ」が多いなら、
ギターコードも「D・A」が多く当てはまるでしょ!
と、見当をつけてコードを当てはめていきます。
実際、サビ全体にコードをつけたものを見てみると、
「D・A」を多く使っています。
「そんな単純でいいんかい!」
って思われるかもしれませんが、
意外と上手くいく時があるので、
コード当てはめるの難しすぎる!って、
訳わかんなくなったら試してみてください。
奥の手!
(余談)どうしても合わない時はdimを使う
ここまで、6つのダイアトニックコードを使ってコードをつけましたが、
どうしてもコードが合わないという場面があるしれません。
最初から採り入れようとしなければ、なかなか使う機会は少ないと思うんですが、
どうしても合わない時は、
dim(ディミニッシュ)コード
を使ってみてください。
これは、いつでもどこでも使うんじゃなく、「1部分だけ合わない」って時に使ってください。
例えば、Aメロもサビもできたけど、Bメロのこの1小節だけなんかおかしいって時。
やり方は、
基本的に6つのダイアトニックコードを使って、どうしても数小節合わない時にdimを使う。
という方法でやってみましょう。
使うのは、Ⅶdimです。
これまで使いませんでしたが、三和音のダイアトニックコードの7つめのコードです。
キー=Cなら、Bdimです。
これまで見てきたキー=DまたはBmなら、C♯dimを使うことになります。
以上、ダイアトニックコードでコードをつける方法をご説明しました。
この方法で1曲通してコードをつけることができるので、曲の完成まで到達できます!
ですが、
ダイアトニックコードだけだと、
なんか・・・退屈・・・。
もっとおしゃれに聴かせたい!
って思う方もいらっしゃると思うので、
これからわたしがよく行っている、
コードをかっこよくアレンジする方法をお伝えします。
(応用編)コードをアレンジする
「アレンジする」というのは、
自分で新しいコードを作っちゃうという意味ではなく、
今のダイアトニックコードを、違うコードに差し替えようという意味です。
今回は簡単にできる2つの方法をお伝えします。
- セブンスコードを使う
- add9コードを使う
それぞれやり方を説明するね。
セブンスコードを使う
本っっ当にざっくり言うと、
メジャーコードを、メジャーセブンスコードに変えよう!
マイナーコードを、マイナーセブンスコードに変えよう!
ということですが、
どういうことかと言うと、
記事の冒頭で、
この画像をお見せしましたが、
ダイアトニックコードと調べると、
下の画像の太字部分のように、
全てセブンスコードになっているものも見つかると思います。
太字のコードは四和音。4つの音でできています。
その下の細字のコードは三和音。3つの音でできています。
※CM7=Cmajor7です。
音数の違いはありますが、
どちらのコードも、キー=Cメジャーの曲の中で使える。
ため、
わたしは、
CをCM7に差し替えてみよう。
DmをDm7に差し替えてみよう。
というように使っています。
音のイメージとして、
コードチェンジがなめらかに聴こえるようになると思います。
こう・・・
今までは赤とか青とか原色しか使えなかったのが、
ピンクとかオレンジも使えて、グラデーションが綺麗にできる!みたいなイメージです。
ただ、
メロディーに合っていないと意味がないので、
メロディーと一緒にコードを弾いてみて、
「Em7よりEmが合ってる」と思ったらセブンスコードは使いません。
ここで、
M7やm7に変える時は良いんですが、
セブンス(Ⅴ7)を使う時はちょっと難しいです!
※キー=Cなら、G7のこと
コードの印象が大きく変わるので、
最初のうちは使わない方がスムーズにできると思います。
使うなら、
AメロやBメロの終わりに、1小節の半分だけ使う。
とかアクセントで使うことから始めてみてください。
セブンスコードは、M7・m7が使いやすいよ。
add9コードを使う
これは、
メジャーコードをadd9コードに差し替える
ということです。
わたしはシンガーソングライターのYUIさんに憧れてギターを始めたんですが、
YUIさんがadd9をよく使われるので、わたしも影響されて使ってます。笑
不協和音感も少ないし
メジャーコードに差し替えるだけで使えるし、
コードも押さえやすくて便利です。
add9は、
コードに9度の音を加えたテンションコードの1つなんですが、
理論的な話は抜きにして、
音のイメージは、
キレのある曲になる、と感じます。
明るくテンポが早い曲なら、「爽やかさ」が出るし、
悲しい曲なら、「大人っぽさ」が出ると思います。
使い方は、
メジャーコードをadd9コードに変えるだけ。
今のダイアトニックコード、
D,Em,F♯m,G,A,Bm
で考えると、
D、A、G→Dadd9、Aadd9、Gadd9に変えられます。
わたしは、
「サビの終わりの小節だけadd9にする」とか、
「キーのコードだけadd9にする」とか、
要所要所で使うことが多いです。
完全に好みの問題ですが、笑
その方がadd9が目立って、爽やかさが強調されるように感じるんです。
ぜひ試してみてください。
おわりに
いかがでしたか。あなたの疑問は解決できましたか。
ギターで作曲というと、
コード進行をいくつか組み合わせて、
後からメロディーを考えるというやり方が一般的かもしれません。
わたしがギターを始めた頃は、
コードを後づけする方法がどの教則本にも載ってなくて本当に困りました。
でも、
「決められたコード進行じゃなくて、
わたしの頭の中にあるメロディーで曲をつくりたい!」と思って、
この方法を考えました。
そのため、わたしがつくる曲はほとんど「先メロディー&後コード」です。
ギタリストなのに笑
方法を文章で見ると、細かい作業だなと感じるかもしれませんが、
これは、
ギターの技術が上がれば、作業スピードも上がる。
と思います!確実にスピードアップします。
曲をコピーしたり、新しい奏法を練習するうちに、
「Fってこういう音だよね」とか、
「練習してる曲、Bメロは2つのコードしか使ってないな。
わたしの曲も2コードでいけるかも」とか分かってくるんです。
最初は時間がかかりましたが、
「メロディーをドレミにする→コードをつける」まで、
サビ部分10分くらいでできるようになります。
ギター自体が上手くなれば、
素早くコードがつけられるようになります!
ぜひ、作曲と一緒に毎日のギター練習も続けましょう。
もし今回、
「遠回りなことしてるなー」って思う部分があったら、
コメントなどで教えてくださいね。
あなたのギターライフが、もっともっと楽しくなりますように!
共に闘い、共に勝とう!
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