小・中学生のころ。
98点のテストを持って帰ると、
「どこ間違えたんや。」
という母のセリフから始まるのが、
お決まりのパターンでした。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
こんにちは、作曲家の逸@itsu_guitaristです。
この「100点以外は認めない」という考え方。
なかなか厳しいなと思うのと同時に、
同じようなことを言われる&言われた方も、
少なくないのではないでしょうか。
わたし自身、子供のころは、
「なんかモヤモヤするけど、そういうものかあ」と思っていました。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
「あと2点で100点。おしいっ!」
と思うのはわかる気がするしな。
ですが企業で働き、
上司とのつきあい方・仕事のすすめ方など、
ドン臭いわたしもいっちょ前に悩みをかかえ始め、
ビジネス、心理学、子育ての本。
あげくの果てに、
一生読むもんかと思っていた自己啓発書など、
いろいろ読みあさるうちに、
「100点じゃないと認めてもらえない」
って、デメリットが多いんじゃないの。
という考えに行きつきました。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
自己啓発書は、
わたしのことはわたしが知ってる!思ってたんだよね。
とがったナイフだね笑
今回の記事は、
「100点以外は認めない」という考え方をテーマに、
- わたしたちにどんなデメリットがあるか。
- 今後結果をどう受け止めるべきか。
この2点について、
エピソードを交えながら、わたしのアイデアをお伝えします。
この記事で、読者の皆さんの心のモヤモヤが解決できればたいへん嬉しいです。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
ぜひ参考にしてください!
「100点以外認めない」のデメリット
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/04/confused-ga974b4794_1280-e1650205579928.jpg)
こう考えるようになったのは、27歳ごろ。
会社で働いて5年目になり、
仕事は大体できるけど、じぶんの人生このままでいいのかなあ・・・。
とボンヤリ不安になっていた時期です。
帰りのバスにゆられながら、
スマホでネットを見ていると、
「完璧主義者」は、じつは完璧な人ではない。
こんな文章が目に飛びこんできました。
完璧になれる人じゃないの?と思うかもしれないが、じつは「失敗をこわがる人」
失敗を恐れるあまり、
挑戦すること自体やめてしまう。
わたしこれを見て、
びっっっくりしましたね!
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
完璧主義のわるい面なんて、
考えたことなかったよ。
でも、
完璧でいるためには、失敗しなきゃいい。
失敗しないためには、そもそも何にも挑戦しなきゃいい。
というのは、たしかにその通りで、
ははあ納得だ。と感心してしまいました。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
衝撃だったけど、納得。
そして次の瞬間、
「どこ間違えたんや」
という、あの日の母の言葉がよみがえってきたんです。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/03/1000000280.jpg)
子どものころは、
細かいこと言うなあ。
お母さんはこの点数とれないでしょ、プンプン!
と思っているだけでしたが、
完璧主義のデメリットを知り、
「100点以外認めない」というのは、
あまりよくない考え方なのではないか。
こう感じるようになりました。
知らず知らずのうちに、完璧主義が染みついていた。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/03/1000000270.jpg)
テストで100点目指すのは学生のうちだけでしょ。
人生にあまり影響しなくない?
と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、
完璧主義者=失敗をこわがる人
と聞いて、
わたしは社会人1年目に体験した出来事を思い出しました。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/03/1000000279.jpg)
新入社員として働き、3ヶ月ほど経ったころ、
「業務成績報告会」に初めて参加しました。
これは年に2回、全社員100名ほどがひとつの会場に集結し、
各課の代表者が、
売り上げ・お客がどれだけ増えたかor減ったか・クレームの数などを、
パワーポイントを使って報告する、
いわば「ザ・発表会 会社バージョン」のようなものです。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/03/1000000264.jpg)
まだ入社して3ヶ月しか経っていないわたしたちは、
この日は「先輩方の話を聞く」というのが唯一の仕事でした。
社会人のパワーポイントは、きっとすさまじく神がかっているのだろう!
というわたしの期待とはうらはらに、
今期の売上は〜、利用者数は〜と、
たんたんと進んでいく発表に、まぶたが閉じかけてきたころ、
「目標達成率は80%でした」
スクリーンに映し出されたこの文字に、
えっ?と首をかしげました。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2023/09/26746680_m-2.jpg)
達成率???
80%って、ようは達成していないってことでしょ。
なぜ「未達成」ではなく、
「達成率80%」って言うの?
社会人1年目のわたしは、非常に戸惑いました。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
なんかズルくない?
きっとおエラいさんの誰かが、
甘ーい、80%じゃいかん!と一発怒鳴るだろうと思い、
とっさに身を固くしたんですが、
何ごともなく発表は進み、
どの課も、達成率80%でした〜。85%でした〜。
などと言って報告会はおわりました。
なんだか気が抜けてしまい、
「まあ、まだ今年度始まったばかりだし、重役も大目にみたのかも。」
と勝手に考えていたのですが、
その後も、
この「達成率」という基準は、いたるところで使われました。
未達成ではなく、達成率〇%
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/03/1000000272-800x534.png)
入社してからほんの数ヶ月で、
数多くの「達成率」に出会いました。
プロジェクトが終わったときの報告書も、
達成率で書く。
企画書も、
成功率〇%の新キャンペーンです。といって提出する。
(もちろん100%なんてのは、ほぼありません)
そんな書類通らないでしょ・・・。
と当時のわたしは思っていましたが、
通るんですよね。これが。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
100%じゃなくとも、
それが会社のためになると判断されれば通るよ。
そして極めつけが「人事評価表」です。
うちの会社ではボーナスをもらう時期に、
業務をこれだけ頑張りました!
こんな成果出しました!
と自分でアピールする評価表を書いていました。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/03/1000000266.jpg)
(学生の皆さんにわかりやすく言うと、
通知表をもらう前に、これだけ頑張ってます!と先生にアピールする用紙。と考えてください。)
そうです。
この評価表も「達成率」で書くんです!!
1年目のわたしは、
目標の3分の1程度しかノルマを達成できず、
「達成率33%」にするしかありませんでした。
33%て。
テストなら33点ってことじゃん。赤点じゃん!
こりゃ、ボーナス無しかもしれん・・・
とブルブル震えながら記入し、
上司の顔色をうかがいながら提出しました。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/04/1000000287.jpg)
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
怒られませんように・・・。
ですが結局、なーんの問題もなかったんですよね。
ボーナス0円になることもなく、
「逸クンちょっと。
100%じゃないけど、どうなってるのかね」
と尋問が始まることもなく、
ただただ平穏な日常が流れていきました。
まず達成率→次に改善策
この体験を思い出したとき、
「わたしって、完璧主義なのかも・・・」
そう不安になりました。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/03/1000000282.jpg)
1つ計画通りにいかないと、
急にどうでも良くなってしまうし、
会社だけじゃなく、
ブログも作曲もアップロードが遅いし、
みかんのスジも、
1つ取るとツルツルにしないと気が済まなくなって、
食べ終わるのに30分くらいかかっちゃうし(←これは違うか笑)
つまり、
100点という完璧にこだわりすぎると、成果を出すのが遅くなる。
そう考えると、
これから生きていく上では、
「達成率」の方が重要な考え方なのではないか。
こう感じるようになりました。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
こっちの方が成長・成果出しやすいんじゃ…?
実際仕事をするなかで、
100点、100%という言葉はほとんど耳にしません。
組織で働いたことのある方ならおわかり頂けると思いますが、
成功率100%じゃなくても企画は通るし、
業績もある程度高い結果なら、
「なんで100%じゃないんだ!」
と鬼上司に詰められることはないはず。笑
※もちろん健全な環境の職場に限ります。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
広告でも、
「95%が使ってよかった!と回答」
って堂々としてるの見るよね。
そして今回、
ここが一番重要なポイントなのですが、
「達成率」が素晴らしいのは、
まず最初に、
できたことを認めて、
その後、
できていないことへの対策を考えられる
という点です。
達成率という言葉は、
社内で頻繁につかわれましたが、
もちろん、きちんと「改善策」も考えます。
ですが必ず、
「達成率→改善策」という順番。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
この順番が大事!
達成率しか考えない、改善策しか考えない。
というのはありません!
まず、できたことを達成率であらわして→
その後、できなかったことを振り返って改善する。
売り上げが良かろうが・悪かろうが、
新人だろうが・役職者だろうが、
みーんなこの順番とやり方を守ります。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
それだけ重要なメソッドなんだろうな。
こう気づいたとき、
あの日。
母に「どこ間違えた?」と言われたときの、
モヤモヤの理由がわかりました。
モヤモヤの理由
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/08/question-g81088c7a9_1280-2.jpg)
「どこ間違えた?」という言葉は、
達成率をすっ飛ばし、改善策にしか触れていない。
できてない2点だけを取り上げて、
できた98点には全く触れられませんでした。
だからあの時、
「え、言うことってそれだけ?」と不満を感じたのだと思います。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
モヤモヤの正体はこれか!
たしかに、改善って大事だから、
間違えたところに目が行きがちかもしれませんが、
完璧に固執すると、
失敗をこわがり、結果を出すのが遅くなる。
というデメリットもあります。
学校や学年に左右されるので、
一概にどこからどこまでが頑張った点数かは言えませんが、
あの時のわたしは、
“98点だね。
この単元は理解できた?真剣に取り組めた?”
“間違えた問題は、どうして間違えたか分かった?
次は正解できそう?”
と、
正解した問題と間違えた問題、
「どちらにも」触れてほしかったんだと感じます。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
達成→改善の順番だね。
・・・まあ!過去をとやかく言っても始まらないので笑
今後わたし自身が、
一緒に仕事をする方や友達、妹たちに対して、
間違い・失敗だけを指摘するのではなく、
ありがとう・助かったよ・嬉しいよという、
「感謝」を日頃から伝えていこう。と考えています。
勉強を学ぶ場はある、子育てを学ぶ場はない。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/04/1000000289.jpg)
わたしは学生時代〜社会人までずっと、
親の言葉や考え方にモヤモヤを抱えてきて、
ブログでも、
親からの傷ついた言葉。親と分かり合えない。
などをテーマにしてはいますが、
最近ひしひしと、
国語とか数学とか、
「勉強」は学校で学べるけど、
「子育て」を学ぶところって、ないよなあ。
と感じます。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
ぶっつけ本番だよね。
子どもの頃、
大人は正しい。
何でも知っていて、間違うことはない。
と思っていて、
それが「親や先生を信じる理由」だったんですが、
社会で働き、いろいろな方々と会う中で、
大人もまだまだ悩んでる。
人間関係、お金、健康、今後の身の振り方・・・と悩むことだらけ。
何でも知っている人なんていない。と気づき、
勉強は学校で教わるけど、
子育てなんて、どこでも教わらないじゃない。
教わってないことを、
「全て正しく」なんてできないよな。
というのも今では理解できます。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
きっとおじい&おばあちゃんから受けた教育を、
そのままするしかないだろうし…。
ですがわたしは、
教わらないなら自分で学ぶぜ!と、
教育系の本も手に取るようになりました。
今回の「テスト結果にどうコメントするか」だと、
島村華子著『自分でできる子に育つ ほめ方叱り方』の、
結果よりも、
プロセス(努力・姿勢・やり方)を大切にする
という考え方が、ひときわ心に響きました。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2024/04/逸-OFFICIAL-BLOG.jpg)
島村華子『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』
確かに、テストは点数だけを見てしまいがちですが、
もしわたしの母や祖父母が、
プロセスを重視して、
“きちんと授業の内容を理解できてるね。”
“宿題をこつこつ取り組んでいる成果が出たね。”
“暗記だけじゃなく、文章題も解ける力がついたね。”
などの言葉をかけてくれたなら、
すごく大切にされている感じがするし、
わたし(子ども)のことを考えてくれた感じがするし、
何よりすごく温かい言葉だ・・・と感じて泣けてきました。
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
じぶんで考えて、じぶんで泣いてら笑
「親の言葉へのモヤモヤ」の一番の解決法は、
モヤモヤの理由を知り、
次はわたしたち自身が、同じ言葉をつかわないこと。
だとわたしは考えています。
イライラや時間に追われていると、
〇〇って言ったでしょ!何でできないの!などと、
つい言ってしまいがちですが、
こちらの本は、
「前向きな言い換え」が数多く紹介されていて、
いつ・どんなときも、いい言葉だけをつかえるように、
何度も何度も読んで、身体に染みこませたい!と思える内容でした。
ご興味のある方は、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
![](https://itsu-guitar.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
![逸](https://itsu-guitar.com/wp-content/uploads/2022/03/こらあちゃん-3-2-300x300.png)
最後まで読んでくれてありがとう!
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